ローマ史第2巻-104節 ゲルマニア戦争

同じ日に、ユリアがアグリッパの死後に出産していたマルクス・アグリッパもアウグストゥスの養子となった、けれどもネロの場合、養子縁組の文書にカエサル自身の言葉で「私は国家のためにこれをする。」と付け加えられていた。国家は長い間帝国の擁護者にして保護者をローマに留めなかった、ゲルマニアに直ちに彼を派遣した、そこでは3年前に大規模な戦争が、素晴らしい人物マルクス・ウィニキウス、あなたの祖父が総督の時に発生していた。ウィニキウスはある時期には成功裏に戦争を続けて、別の時期には防衛に成功した、そしてこれが評価され、彼の偉業を記録した名誉碑文と共に、凱旋将軍顕彰が決定された。
この時、私は以前に副官の任務を果たした後で、ティベリウスカエサルの陣営の兵士となった。 ティベリウスの養子縁組の直後に、私は騎兵隊の隊長として彼と一緒にゲルマニアに送られた。 その役職にいた私の父の後任となり、騎兵隊の隊長としてあるいは軍団の指揮官として9年間ずっと、私は彼の超人的な業績の一部であって、私の控えめな能力が及ぶ限りで援助した。私が見たような光景を定命の人間が再び眺めることを許されるとは思わない、その時、イタリアの最も人口の多い部分と属州ガリアの全体で、人々はかつての司令官、その名前になる前から彼の軍務によってすでに長い間カエサルであった人、をもう一度眺めて、彼を祝うよりも自分たち自身を心から祝った。本当に、その対面での兵たちの感情を言葉で表現することはできない、多分私の記述はほとんど信じられないだろう、彼を見て喜びで涙が溢れ出す、あいさつしようとする熱意、奇妙な歓喜、手に触れようと望み、泣くことを堪えられなかった、
「司令官、我々が見ているのは本当にあなたですか?」
「あなたは無事に我々の元へ戻ったのですか?」
「私はアルメニアで将軍、あなたに仕えました!」
「私はラエティア*1です!」
「私はウィンデリキア*2であなたから勲章を受けました!」
「私のはパンノニア*3です!」
「私はゲルマニアです!」