ウェッレイウス・パテルクルス

ローマ史第2巻-108節 マロボドゥウス

ゲルマニアでマルコマンニ族*1以外で征服されない者はなかった、指導者マロボドゥウス*2の呼び出しで居留地を去り、内部へ退き、今はヘルキュニアの森*3に囲まれた平原に居住していた。この人マロボドゥウスについて言及せずにすませるほど急ぐべきではない…

ローマ史第2巻-107節 ゲルマニア戦争 エピソード

これらの大きな出来事の中でさえ、この小さな出来事を差し込むことを控えることができない。 我々は前述の川のこちらの岸に野営し、あちら岸に、敵軍(我々の船が移動し操縦する度に逃げる姿勢を示した)の武器がきらめいていた、野蛮人の1人(年をとってい…

ローマ史第2巻-106節 ゲルマニア戦争

天よ、どれほど大きな巻物が次の夏のティベリウス・カエサルの指導下での我々の業績の物語で埋めることができるだろうか! 全ゲルマニアが我が軍によってくまなく渡り歩かれ、今までほとんど知られなかった民族(名前さえ)が征服された、そしてカウキー族は…

ローマ史第2巻-105節 ゲルマニア戦争

彼はすぐゲルマニアに入った。カンニネファテス族、アットゥアリイ族*1とブルクテリ族は征服された、 ケルスキ族(この民族の一員のアルミニウス*2がまもなく我々に与える大惨事で有名になるはずだった)は再び征服された、ウィスルギス河*3を渡り、その向こ…

ローマ史第2巻-104節 ゲルマニア戦争

同じ日に、ユリアがアグリッパの死後に出産していたマルクス・アグリッパもアウグストゥスの養子となった、けれどもネロの場合、養子縁組の文書にカエサル自身の言葉で「私は国家のためにこれをする。」と付け加えられていた。国家は長い間帝国の擁護者にし…

ローマ史第2巻-103節 ティベリウスがアウグストゥスの養子になる

カエサルという偉大な名前の希望は去ったが、幸運はすでに国家に本当の保護者ティベリウス・ネロを復帰させていた、彼はプーブリウス・ウィニキウス、あなたの父親が執政官の時にロードスから帰還していた、そして若者たちのどちらかの死の前に、国を喜びで…

ローマ史第2巻-102節 ガイウスとルキウスの死

その時パルティア王を通して、マルクス・ロッリウスの反逆の陰謀がカエサルに明らかにされ、彼の悪賢い偽りの心が明るみに出た、アウグストゥスは彼にまだ若い息子の助言者となることを望んでいた。うわさは外国にまで広まった。数日のうちに起こった彼の死…

ローマ史第2巻-101節 パルティアとの会談

このすぐ後にガイウス・カエサルがシリアに派遣された、彼は以前に他の属州の視察をしていたが、ただの訪問者としてであった。 途中で彼は最初にティベリウス・ネロに敬意を払い、上位者に対する全ての名誉を備えてもてなした。 彼の担当属州で、称賛者に沢…

ローマ史第2巻-100節 ユリア追放

世界中がローマの保護者としての地位からのネロ*1の退去を感じていた。 我々との同盟から逃げていたパルティアは、アルメニアを手に入れたが、征服者の目はもうアルメニアの上にはなかった。 しかしローマで、ちょうどアウグストゥスが、ガッルス・カニニウ…

ローマ史第2巻-99節 ティベリウス引退

その後まもなくティベリウス・ネロ、すでに2度の執政官歴があり、2度の凱旋式を挙行し;アウグストゥスと護民官職権を共有することによって彼の対等者となっていた、最も高名なローマ市民であり(なぜなら彼がそれを望んだから);その名声と富において最も…

ローマ史第2巻-98節 トラキア反乱

パンノニアとゲルマニアでここまで述べてきた出来事が起きていた間に、凄まじい反乱がトラキアで生じた、その全ての氏族が武器を取っていた。この反乱はルキウス・ピソの勇気によって終結された、今日、その人は最も用心深いと同時に最も穏やかな首都の安全…

ローマ史第2巻-97節 ドルススの死

しかしどの四半期でも全て順調に処理されていた間に、ゲルマニアで総督マルクス・ロッリウスに災厄が訪れた。彼は誠実さよりも金銭に執着し、悪癖を持つ男で、度を超した隠蔽工作にもかかわらず、第5軍団の鷲旗を失い、カエサル家が首都からガリア属州に招集…

ローマ史第2巻-96節 アグリッパの死

それからアグリッパに死が訪れた*1。 彼は多くの業績によって無名の出身から上昇した「新人」だったが、ネロ*2の義理の父にさえなり*3、息子たち、皇帝の孫は、ガイウスとルキウスという名でアウグストゥスによって養子にされていた。アグリッパの死は、彼の…