ローマ史第2巻-106節 ゲルマニア戦争

天よ、どれほど大きな巻物が次の夏のティベリウスカエサルの指導下での我々の業績の物語で埋めることができるだろうか! 全ゲルマニアが我が軍によってくまなく渡り歩かれ、今までほとんど知られなかった民族(名前さえ)が征服された、そしてカウキー族は再び服従させられた。全ての若い盛りの者は、無数にいたけれども、巨大な身長と彼らの持つ土地によって守られていた彼らは、武器を引き渡し、きらりと光る我々の兵の列に両側を挾まれて、彼らの将軍達と共に司令官の法廷*1の前に膝をついた。ランゴバルディー*2(この民族はその凶暴性においてゲルマニア人さえ上回る)の兵力は破れた;そしてついに − これは以前は希望としてさえ受け入れられていなかった、まして実際に試みられたことは一度も無かったことだが − 軍旗を持ったローマ軍がレーヌス河*3を越えてセムノーネース族とヘルムンドゥリ族の領土の先を流れるアルビス*4まで400マイルも率いられた。そして注意深い計画と司令官の側にある幸運と季節の監視の素晴らしい連携と共に、曲がりくねった海岸を迂回して来た艦隊は今まで聞いたこともない未知の海からアルビス*5を上って航行し、多くの部族に勝利を示した後、カエサル*6と軍との合流を果たし、とても豊富なあらゆる種類の物資を運んできた。