第2問 A 古代ギリシア・ローマでは,できる限り正確な世界地図を作ろうとする試みがなされた。下図は,2世紀ごろ活躍したアレクサンドリアの[a]に由来するとされる地図である。中世に入ると,[a]の地図は忘れられ,キリスト教の世界観を投影した「世界図」が作られるようになった。しかし,13世紀になるとイタリアでは,商業の発達に伴い,実用的な地図が作製されるようになる。その後(b)ルネサンス期に[a]の地図が再発見され,それが印刷術によって普及したこと,そして(c)大航海時代が到来したことなどによって,ヨーロッパにおいて正確な地図を作る本格的な試みが始まった。
第3問 A 下の写真は,(a)プトレマイオス朝エジプトの最後の女王クレオパトラが,前33年,ローマの軍人にあてたと推定される命令が記されたパピルス紙である。そこにはギリシア文字で,「そのように計らえ」と書かれている。(b)古代社会では様々な文字を書き記すために,いろいろな材料が用いられた。例えば,前6世紀末のアテネにおいて,[ア]のためにクレイステネスの改革によって設けられた制度では,[イ]が投票に用いられた。