2002年 センター試験 世界史B ローマ史

第2問 A 西ヨーロッパの地にゲルマン人が移住してくる以前,そこには広くケルト人が居住していた。ケルト人の存在はかねてよりギリシア人やローマ人の知るところであったが,ケルト人が①前390年にローマに侵入し,破壊と略奪の限りを尽くすと,その苛烈(かれつ)さは当時のローマ市民を震憾(しんかん)させた。それから300年以上を経て,カエサルガリアに遠征し,ケルト人と激しい戦闘を重ねた末,ついに平定に成功し,ガリアはローマの属州となった。以後,ヨーロッパ大陸ケルト人はローマの武力攻勢に加え,北からは②ゲルマン人の圧迫を受け,次第にローマに組み込まれていった。このような経緯により,ケルト人の伝統は③イギリス諸島の一部やフランス北西部の一部などで継承されるのみとなった。

問1 下線部①(前390年にローマに侵入し)に関連して,前4世紀のローマについて述べた文として正しいものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。

エトルリア人の王を戴(いただ)いていた。
②第2次ポエニ戦争を終えたところであった。
グラックス兄弟が改革を準備していた。
④リキニウス=セクスティウス法が制定された。