ローマ水道

すべての道はローマに通ず〈下〉気になるところ (1)

p.27 落下する力で押し上げるというサイフォンの原理。 完全に間違い。サイフォン - Wikipedia p.27 谷が広かったり深かったりすると、このサイフォン式は使えなくなる。 『古代のローマ水道―フロンティヌスの『水道書』とその世界』第一編、p.29には反対に…

水道が地下を通る距離が長い理由

塩野七生は次のように書く。 だが、ローマが大帝国になって以後につくられた水道でも、地上と地下の比率は二対四か五程度で、地下の坑道を通す距離のほうが長い。その理由は第一に、流水中の水の温度の上昇を押さえるためであり、第二に、流水中の水分の蒸発…

アッピウス・クラウディウス

塩野七生は次のように書く。 一人のローマの政治家によって一変する。 その人の名は、アッピウス・クラウディウス。*1 一方、フロンティヌスのローマ水道論の5節には、 アッピウスはガイウス・プラウティウスと共に戸口監察官をつとめ、ガイウスはこの水源と…

ケンソルの任期は5年ではなく18ヶ月(1年半)

塩野七生はケンソルの訳語として財務官を使っている。一般には監察官や戸口調査官が多い。 そして 任期一年の執政官に対し、財務官の任期は五年と長い。これがアッピウスに、一年では終らない公共事業を行える環境を恵んだのだと思う。*1 と書くが、普通は「…